勘定科目の決め方ガイド~基本編『人件費』

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みなさんこんにちは、事務屋ひばさんです(*’ω’*)

これまで、「売上」、「仕入」・・と科目を見てきまして、本日は固定費に入っていこうかと思います(*’ω’*)

固定費・・

みなさん、固定費ってなんだか知っていますか??

そう、書いて字のごとく、「固定された費用」の事でございます(*’ω’*)

固定費があるんだもん、変動費もあるよ

日々生活していると、いろんなお金が出ていきますね(*ノωノ)

事業にかかわるものでも、家計であっても、支出は「変動費」、「固定費」というのに分類できます(‘ω’)ノ

固定費とは、簡単に言ってしまうと・・「売上に左右されず、必ず出ていくお金」となります。

例えば、人件費であったり、家賃であったり、保険料であったり・・

「今月売上なかった!苦しい(;_;)!」

と言っても、容赦なく出てくるもの・・それが固定費です。

一方で、売上によって変わったりするものもあります。

例えば、自社の商品をどこか別のお店に置いてもらって、売れた分だけ手数料を払うことにした場合、売り上げによって支払う手数料が変わってきますね(*’ω’*)!

変動費は、こうした「売上によって変動がある」ものになります。

ただし、売上に密接に関係していて、性質を考えると仕入として扱った方が良いものもあります。この辺は、会社や事業によって異なりますので、あらかじめ検討が必要になるかと思います。

人件費は固定費?

損益計算書上では、

売上 - 仕入 - 販売費および一般管理費 = 営業利益

という流れで利益の計算をしています。

この「販売費および一般管理費」とは、役員報酬、給与手当、法定福利費、福利厚生費、消耗品費、地代家賃・・

と言ったモロモロの経費の総称です。これらのたくさんの科目を見ていくと、「あ、これって固定費ってヤツだ。」とか、「あ、これは変動するヤツだな。」という区分けができます。

固定費は、毎月金額が変わらない家賃や保険料みたいなものをさしますが、人件費も毎月(おおよそ)一定額が出ますね(‘ω’)ノ

そう、人件費も固定費の一員です(*’ω’*)

人件費に含まれるもの

勘定科目名は、会社によって違う名称になっている可能性がありますが・・基本的には、

役員報酬、給与手当、賞与、雑給、退職金、法定福利費 等

といったところでしょうか。そう、給与手当だけが人件費では無いわけですね(*’ω’*)!役員さんに払ったものから、アルバイトさん、パートさん、果ては退職金まで人件費です!

そして、この他に「法定福利費」なんてものもあります!

会計事務所時代、「人件費は〇〇円くらいで予算立てようかと思っています!」と言われることがありましたが、結構「お給料のまんまの額=人件費」という事がありました。

法定福利費とは、厚生年金や健康保険、雇用保険や労災と言った社会保険、労働保険の類になります。

この法定福利費、結構な額になります。

これらの保険料の額は、基本的にはお給料の額によって決定されます。ですので、昇給があれば保険料も上がりますし、賞与が出されれば、やはり保険料も発生します。

ですので、「人件費」を考える時には「支払うお給料の額」の他、「社会保険料、労働保険料」も支払いがでるな・・(*ノωノ)ということを考えておかなければなりません(*’ω’*)

住んでいる地域によって健康保険料率も変わりますが、「お給料の額の約15%程度が社会保険料で出ていく・・!」と意識して人件費を考えましょう(*’ω’*)

人件費の仕訳例

厚生年金、健康保険、雇用保険は「労働者」と「事業主」が出し合うものになっています。

労働者負担分は、毎月のお給料から徴収し、事業主が「事業主負担分」と「労働者負担分」を合わせて支払う形になります。

ですので、まずは「労働者負担分」をお給料から預かる処理が出てきます(‘ω’)ノ

→ 現預金 / 預り金   〇✕△円 社会保険料 個人負担分預り

と処理をするか、もしくは

→ 現預金 / 法定福利費 〇✕△円 社会保険料 個人負担分

と処理を入れます。上の仕訳は、従業員負担分を「預り金」として処理する方法で、下の方は「法定福利費の逆仕訳」になっています。これは、社会保険料を納付した際に、

→ 法定福利費 / 現預金 △◇〇□✕円 社会保険料 1月分

などと仕訳を入れても(これは「会社負担分」と「個人負担分」の総額をまとめて処理しています)、先に「個人負担分」は「法定福利費」の勘定科目残高からマイナスしてしまっているので、最終的に「法定福利費」の勘定科目残高には、「会社負担分」の残高だけが残る事になります。

一方で、一度預かり金処理をした場合は、納付をした際に

→ 預り金 / 現預金  〇△✕円 社会保険料 個人預り分納付

→ 社会保険料 / 現預金 〇△✕円 社会保険料 1月分納付

などと、2本立てて処理をします。

どちらも間違いではありませんが、

「現預金 / 法定福利費  〇✕◇円 個人負担分 預かり」

「法定福利費 / 現預金 ◇△〇□円 1月分社会保険料納付」

とした方が、手間としてはかかりませんね(*’ω’*)

ちなみに、毎月納付をする際には、「〇✕△円を引き落とします。」等の通知が来ます。これは、「個人負担分」と「会社負担分」を合わせた金額のものが発行になります(‘ω’)ノ

まとめ

今回は、「固定費と変動費というものがあるよ!」という点と、「人件費には法定福利費も含まれるよ!」という事を中心に見てみました(‘ω’)ノ

仕訳については、会計ソフトによっては仕訳知識ナシでも十分処理できるものもありますが、一応いろんな事情があって、上の様な仕訳になるのですね~(-“-)

お給料の仕訳は、結構複雑に見えますが、仕組みを知っていると後から金額のチェックなどがしやすくなります(仕訳を一個一個確認しなくても、残高を見るだけでチェックできるものが沢山あります(*’ω’*))。

ぜひぜひ、仕組みを理解して効率よく仕訳していきましょう~♪

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この記事を書いた人

合同会社インセクト所属、独立系のファイナンシャルプランナー(AFP)。
極力専門用語を交えず、普段の言葉での記事作成がモットー。
現在は法務関係強化(?)で行政書士の資格取得目指して勉強中(3年目)。
働きつつ資格取得を目指すみなさんの参考になればと学習の様子もたまに紹介。
職歴は会計事務所に10年(監査業務)、一般の中小企業で3年(総務経理)。
40代の1児の母。シルバニアの写真を撮るのが好き。

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