みなさんこんにちは、事務屋ひばさんです。
「勘定科目」・・経理だったり、自分でイロイロ事務処理する個人事業主さんだったりすると、なじみのある(?)単語ですが、皆さん悩み悩み処理しているのでは無いでしょうか。
そう、売上げから始まって・・営業外、特別損失まで行くともうとっっってもたくさんの勘定科目が出てきます。
さらに、資産計上までしようモノなら、さらに勘定科目は増えていきます。ガンガン増えていきます!
そんな勘定科目、さっぱりわからない・・間違えたかも・・とクヨクヨしていませんか?
でも、人間ですから間違うのは仕方ないので、
・間違ったらどうなる!?
というところと、
・どうやったらラクに処理できる!?
の2点だけ気にしつつ頑張れば良いと思います。
勘定科目の細かい違いは気にしなくても良い!?
「あれ、たぶんだけど、雑費じゃなくて消耗品費だった・・。」とか
「昨日の処理、受取利息を雑収入にしたかな・・。」など、気になっていませんか?
実は、間違いの中でも「あんまり気にしなくても良い間違い」って結構あります。
もちろん、経営者が求める決算資料が100%正しいもので、雑費と消耗品を間違えた結果怒られる事はあるのかもしれませんが・・でも、・・でも・・、考えて見てください。。たとえば、雑費と消耗品を間違えたところで、経営判断って変わってくるでしょうか(多分だけど、無い。というか、気づかれないかも)。
無問題!?
さらに、決算書の表記が1,000円未満切り捨てだったりなんかして・・。間違ったところは表記すらされないパターンとか。
後悔したわりにはそれほど影響のないものもたくさんありますので、気にせずガンガン処理していきましょう!まずは処理を進めるところからスタートです!
(とはいえ、頑張った末に間違ったものと、適当に処理して間違うのでは質が違います。頑張った末、残念ながら間違ったものを前提にしています!)
しかしながら、この無数にある勘定科目。
どうにかして巧く覚えられるコツはないのでしょうか。。
セーフな間違いと、アウトな間違いは??
勘定科目は、会社によって独自のモノを使っている場合もありますが、ザックリ分けて普段使うものは
売上科目
仕入科目
一般管理費・販売費
営業外収入・営業外支出
特別収入・特別支出
という属性に分けられると思います。
この他、資産科目、負債科目・・などというものもありますが、毎日出てくるのはおそらく上にまとめた「損益計算書」に載ってくる科目かと思います。
乱暴な話、勘定科目は同じ属性内であれば、多少科目がずれていても致命的になることはありません。
たとえば、一番多くの勘定科目があるのは一般管理費・販売費のところかと思いますが、この中の「事務用品費」と「消耗品費」が間違っていた。とか「雑費」と「福利厚生費」が混じっていたなど。
仮に致命的なエラーであれば、後に税理士事務所などで確認した際に見つけてもらえると思うので、コレもまた気にしなくて良いと思います。
税理士事務所で見ているのに「なんでなおしてくれてないの!?」という場合、「致命的な問題ではないので、そのままにしました」というパターンもまたありえます。
しかしながら、たとえば「福利厚生費」と「法定福利費」の違いを見ますと、前者は「社員の福利厚生に対してした出費」であって、多くの場合は消費税が課税取引なるのに対し、後者は「社会保険料」を処理する科目だったりします。ということは、こちらは消費税が非課税となる訳ですね。ここを間違って処理したまま集計を取ってしまうと、消費税の納税額に影響がでます。
このほか、給与の科目も消費税は不課税ですが、派遣さんの給与は課税取引になったり・・などと、科目が違う事によって「致命的ではないが好ましくないエラー」もあります。
経営者も、前年度との比較をする上で
「なんで去年よりも雑費こんなに多いんだろう??」
などと頭を悩ませることもあるかもしれません。
ですので、科目を間違えることは致命的ではないけど、どこかに影響を及ぼしている可能性もある訳で、やっぱり正しく処理するのが一番安心・・ということになります。
勘定科目で悩まなくなるには。
簿記の勉強をしたり、顧問の税理士事務所に聞く等してレベルアップを図り、経理レベルをガッツリあげる!!
・・ことができれば良いのですが、多くの場合、中小企業では経理が本当に全部経理しかやらないというパターンは少ないのではないでしょうか。
そう、社長が社長業をやりながら経理をしたり、販売をしつつ経理をしたり・・など。
そんな「本業+経理」のような状態で、経理に回ってくる情報を整理しながら正しい勘定科目を選ぶというのは・・実は結構大変な作業です。
ここで、考えられる対策としては、
- 内部マニュアルの作成
- 専門家の協力
- オンライン会計ソフトウェアの活用
- 社内研修やワークショップの実施
- 経理サポートの外部委託
などです。
次に、一つ一つ見ていきます。
内部マニュアルの作成
経理に関連する基本的な勘定科目や、「どういう時に、どんな科目を使うのか」について、社内マニュアルを作成しておくと便利です。
作るのも一苦労・・と感じるかもしれませんが、
自分、絶対コレ、忘れますから!
という気持ちで作ることで、後々の自分を助けることになります。
社長自身が経理をしている場合も、社員が自分で確認できるように、分かりやすい形でまとめておく事でお互いに話が通じやすくなりますし、急遽「経理担当」が経理をできなくなっても誰でも代打ができる様に環境を整えておければ安心感もアップします。
専門家の協力
経理に関する専門家(税理士等)などと協力することで、処理する際の疑問についていろいろとアドバイスを得ることができます。
特に、支出の内容の他、金額によって勘定科目が変わる場合など、一筋縄では判断が難しい時にはとても心強いです。
たとえば、10万以上の消耗品を買ってしまった場合などです。消耗品費で落とすのか、資産計上をするのか。付属費をのぞいて処理するのか・・などなど、たかが消耗品一つでも、考えられる処理が複数思いつく場合があります。
この場合、会社にとって有利な会計処理はどれか!?!?という視点が必要になる訳ですが、税理士であれば、どの処理をすることで税金(法人税や消費税)を低く抑えられるかや、またはどの処理でも影響はないのかなどのアドバイスが期待できます。
税理士事務所をまだ頼んでいない時は、こちらから税理士事務所を探せます
税理士ドットコムで最適な税理士選び税理士ドットコム⇧⇧⇧
紹介は何度でも可能!税理士紹介ネットワークは無料で安心税理士紹介ネットワーク⇧⇧⇧
オンライン会計ソフトウェアの活用
オンライン会計ソフトウェアは、たとえばfreee会計やマネーフォワード、やよい会計といった会計ソフトです。
「会計ソフト」などで検索してくる有名どころの会計ソフトであれば、よく使う勘定科目があらかじめ設定してあったり(自分で登録するのもあり。)、使っていくことで頻出の勘定科目をAIが覚えてくれたりなどしてかなり使いやすくなっています。
自分は忘れても、会計ソフトが覚えていてくれる・・というありがたい環境。ソフト自体の設計も、初めての人でも使いやすいインターフェースになっています。
また、勘定科目を覚えてくれるだけではなく、日々の会計処理をコツコツしておけば、ソフトが自動で集計して「残高試算表」等の会計資料をまとめてくれますので、それこそ専門的な知識がなくてもある程度充実した経営資料がそろいます(とはいえ、入力データが正しく処理されたかな!?という判断をするためには、ある程度勉強が必要かと思います。)。
やよい会計はこちらで探せます⇧⇧
クラウド型会計ソフト マネーフォワード クラウド会計マネーフォワードはこちらで探せます⇧⇧
社内研修やワークショップの実施
「経理」「会社の懐状況」となると、あまり社員全体に公開するのは気が引ける・・かもしれませんが、
「どういう処理をしているよ!」
ということは伝えておいて損はないと思います。
特に、勘定科目の判定にしても、同じ「ペンを買った」ということだけでも
・仕事中に使うもの⇨事務用品費
・名入れをして、客先に配る⇨販売費、もしくは広告費など
・取引先のお祝い事で、ちょっと良いものを贈答品にした⇨接待交際費
などと変わってきます。
これら、ただただ「ペン代として」という領収書を渡されただけでは、経理では判断がつかないかもしれません。
実際に購入した社員が「何のために」というポイントを押さえておかないと、勘定科目を考えるにあたって経理は悩む時間が増えてしまいます。
経理に関する基本的な知識を共有することで、経理も社員もスムーズに仕事が進められます。
経理サポートの外部委託
経理作業が多忙で時間がない場合は、外部の経理サービスや事務代行サービスに業務を委託することも一手です。
会計事務所・税理士事務所に頼む他、派遣さんや、まったくピンポイントで事務をサポートしてくれるサービスなどもあります。
現金の出し入れなどは自分でやるけど、細かい経理作業だけ・・などと、自分の業務キャパシティをはみ出た分だけ委託していく。または、時期的に忙しい期間があるのであれば、その部分だけ・・などと、部分的に委託してみるのも有りです。これによって、社内の負担をかなり軽減できます
オンラインアシスタントを探すにはこちら⇧⇧⇧
まとめ
以上、今回は「会計処理するごとに科目が分からなくって困る・・」という方向けに、
・間違うとどうなる??
・間違うのは仕方ないにしても、どうしたらラクになれるかな??
という視点で考えてみました。
考えて見ると、その会社ごとに使用している勘定科目も違いますし、会社の規模や環境も違います。
ですので、今回の案も「コレで一発じゃん!」というものはおそらく無く、どれかとどれかの合わせ技・・みたいな解決方法になるかと思います。
「ひばさんの事務屋日記」でも、アクセスが多いのは「〇〇の勘定科目は?」というタイプの記事ですので、日々多くの方が勘定科目に悩まれているのだと思います。
どうか、みなさん自社に合った良い解決方法が見つかり、導入できますように・・!!
もちろん、「ひばさんの事務屋日記」も「〇〇は何の科目!?」で気になる科目の処理方法をご紹介していきますので、参考にしてみてくださいね!