みなさんこんにちは、事務屋ひばさんです。
会社の決算、みなさんご自分でされてますか!?今日は、自分で決算やってみたシリーズ(?)の「棚卸計上にまつわる手順」になります。
商品の棚卸自体は済ませておりますので、今日した作業は
①棚卸原票のチェック
②棚卸原票の集計
③税込金額の計算
④仕訳を起票して、会計ソフトに入力する
⑤勘定科目内訳明細書に記入
⑥科目内訳書の金額と、棚卸原票の金額、会計ソフトの金額がそれぞれあっているかをチェック
以上で終了です。
棚卸については、以前こちらの記事でもご紹介しておりますので、興味のある方は、参考になさってくださいね~(*’ω’*)
『なんで棚卸なんてするの?面倒でも知っておきたい棚卸の基礎知識』
棚卸原票のチェック
折角、棚卸の金額をまとめて決算書まで作っても、原票の段階で間違っていると、もう目も当てられません・・。そんな、超・重要書類の「棚卸原票」!
原票と言いますのは、
「商品A、単価200円、在庫20個、金額4,000円」
などと、数を拾って記録しているモノでございます。紙媒体に直接記入していたり、エクセルに打ち込んでいたり・・とあるかと思いますが、これらは決算日や最終営業日などにカウントした数です。
特に法定で決められた様式はなく、みなさん付箋にメモしたものからきちんとエクセルでフォーム作ったり・・と様々かと思います。
拾う在庫の数は、主に商品ですが、場合によっては材料ですとか貯蔵品ですとかの数も数えますね!
これらの数がちゃんと拾えているか・・というのは、すでに事務員レベルでは分からないと思いますので(まれに、「これ、ウチで仕入れたことないよね?」というのを見つけてしまうことはありますが・・)、今日主に見るのは商品の単価と金額のあたりです。
未だに、ひばさんのところでは、単価や金額は手計算でやっておりますので、まれに(結構)金額が誤っているパターンがございます。
純粋に、電卓の打ち間違いです。
決して他意はないのです。
ほんの数十円とか、数百円とかだと、笑いながら訂正しますが、
ゼロの付け間違いで万単位の過ちが発見されることもあります。
そんなときでも、
「ひいぃ~・・( ゚Д゚)」←恐ろしさと安堵が入り乱れた不思議なキモチ
と言いながら訂正します。
ここは、近い将来はエクセルなどで自動計算できるようにしないとな~・・と思いつつ、今年も電卓を叩いて検算をします。
棚卸原票の集計
棚卸した商品のチェックができたら、次は集計をします。
ひばさんのところでは、棚卸作業をして、数をカウントしてくれたスタッフさんが集計もしてくれていますが、いかんせん、先の「棚卸原票のチェック」で金額が変わっておりますので、再集計する必要があります・・。
ここでも、近い未来にエクセルなどで自動計算できるようにしないとな~・・と思いつつ、電卓を叩きます。
ひばさんのところでは、売り上げの部門が2つありまして、2か所別々に棚卸をしてもらっております。
決算書に表示される時には、「商品」という科目に全部まとまって出てくるのですが、科目内訳明細書上には、
「1部門 〇△□円」
「2部門 ✕△〇円」
などと別々に表示しております。
ということで、この棚卸原票の集計も、部門ごとに集計を行います。
税込金額の計算
経理上、消費税を税込で処理している場合は、棚卸の金額も税込で処理する必要があります。
棚卸原票には、単価が税抜き表示になっておりましたので、ここで税込の処理を行います。
長期の在庫もありませんので(その予定)、すべて消費税率が8%になってから仕入れたものでございます。ということは、
税抜き単価 × 1.08 = 税込金額
ということですね!
集計した合計金額に、1.08をかけまして、サクッと税込の金額を出します(`・ω・´)
この金額が、科目内訳明細書や決算書の「商品」勘定に記載となる金額です。
棚卸で計算した在庫の金額が、決算書の「商品勘定」になる!
仕訳を起票して、会計ソフトに入力する
金額が確定したらば、いよいよ伝票を起票して、会計ソフトに入力いたします。
まずは、前期の決算で計上した棚卸の金額を戻し入れします!
仕訳は、
期首商品棚卸高 / 商品 〇〇円 ・・①
です。
さらに、今回棚卸作業を経て、集計した商品在庫の金額を「商品勘定」に計上します!
仕訳は
商品 / 期末商品棚卸高 ✕✕円 ・・②
です。
①の仕訳は、決算作業着手前に合計残高試算表に載っていた「商品勘定」の数字です。毎月棚卸をしている場合は、最終の棚卸金額を一度戻して(取り消して)、②で決算時点での棚卸の金額を計上する流れです。
決算時にしか棚卸しないわ~(^^♪
という場合は、①には前期の棚卸の金額が入りますね!ひばさんもこのタイプでございます!
起票が済みましたら、会計ソフトへの入力です。
大抵の会計ソフトは、通常の仕訳と、決算の仕訳を区別して入力することができる様になっています。
入力をする際、1月分、2月分、3月分~・・・11月分、12月分、決算分、という風に、決算も1か月の様にカウントしている・・と言うと分かり易いでしょうか。
後で決算分だけ集計したいときや、決算の数字を入れないで最終月の試算表を出したい時など、決算の仕訳を分けておくと便利ですので、「決算整理仕訳」として入力をするようにしましょう!
棚卸の仕訳は、「決算整理仕訳」として入力する!
勘定科目内訳明細書へ入力する
仕訳の入力ができたら、勘定科目内訳明細書へも入力しましょう。
記入するページは、「棚卸資産(商品又は製品、半製品、仕掛品、原材料、貯蔵品)の内訳書」というところです。
この内訳書、品目や数量、単価なども記入する様になっていますが、商品が無数にある場合・・結構大変です。
個人的には、棚卸原票自体をこの内訳書と同様の内容にして、内訳書には部門ごとの合計額を記載するようにしています。もしくは、内訳書には「別紙集計表のとおり」と記載し、原票自体を科目内訳書に添付してしまうというのもアリかと思います。
この原票も、使い終わったら決算書と一緒に綴る等して、ウッカリ廃棄したりしない様にしましょう。
金額チェックをして終了(^^♪
あとは、それぞれの場所で入力した数字が間違っていないかを確認します。
①もととなる棚卸原票の、合計金額と内訳書の金額があっているか。
②もととなる棚卸原票の、合計金額と決算書の「商品勘定」残高があっているか
をチェックします。
いずれも、
棚卸原票が正しい!この数字に合わすべし!
ということで、内訳書に記載した金額と、決算書に打ち出された数字があっているかしっかりチェックしましょう。
棚卸の効果
なぜ棚卸をするのか~?と言えば、
今期の「売上」と「仕入」を対応させるため!
という理由が挙げられます。
今期の「売上」の中には、前期に仕入れて今期売れたものや、今期仕入れたけど売れ残った商品なども存在します。
こうした場合、「仕入れは前期の決算で、売り上げは今期で」の様に処理してしまうと、粗利がガラッと変わってしまうことになります。
ですので、期をまたいで在庫になっているものについては棚卸を行って調整をすることになります。
先に出てきた仕訳を例にしてみますと、
「前期の在庫」を上の①の仕訳で「仕入」に計上して、「当期仕入の内、来期以降に使ったもの(つまり、今期の在庫商品)」を上の②の仕訳で「仕入」から控除します。こうすると、「仕入」に入っているものは純粋に今期売り上げたものについてのみ、計上されていることになります。
こうすることで、今期の売上と仕入を対応させることができますね!
なんだかとってもややこしいですが、イメージが涌いたでしょうか。
これで、粗利率などもチェックできる様になりますので、みなさんもチェックしてみてくださいね(‘ω’)ノ