なんで棚卸なんかするの??面倒でも知っておきたい棚卸の基礎知識

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みなさんこんにちは、事務屋ひばさんです。

今年もあとわずか・・!ということで、12月決算のひばさんのお勤め先では、ボチボチと棚卸の予定などを立てはじめましたよ!

みなさんのところでは、棚卸やっていますか?

業種によっては、「何ソレ?美味しいの?」という方から「毎月やってますよ(‘ω’)ノ」という方までいらっしゃいそうですね。

今回は、そんな棚卸についてザックリ基礎を確認してみます(^^♪

目次

棚卸ってなぁに?

「棚卸」と聞くと

「あぁ!ひたすら商品数えるやつだ!」

というイメージが強いかと思われますが、いかがでしょうか。

ひばさんもかつて、某ホームセンターの棚卸バイトをやったことがありますが、ひたすら商品の数をカウントし、個数を表に書き込んで、数えて・・書き込んで・・数えて・・書き込んで・・

という作業をした記憶がございます。

無心になって数えて、書いて、という作業・・嫌いではありません。

イヤ、むしろ好きかも・・来年もあったらやろう!

と思った大学生時代。しかし次に募集されることはありませんでした・・。もうあんなに無心に数えたり、書いたりして時を過ごすことはないのか・・ちょっと寂しい。

それはそうと、棚卸は、「決算日に商品製品仕掛品などの資産がどれだけ残っているか調査する作業ですね!

期中、一度は「仕入」として処理をした商品や、「材料」や「現場の給料」などとして処理をしていた「仕掛品」。また、大量に購入したけれども、おそらく1年以上は持ちそうな大量の消耗品などなど・・

こういったものを、日を決めて数を拾っていきます。

それでは、なんでこんな面倒臭いことをするのでしょうか・・!(←でも好き)

棚卸は、原価を正しく把握するため

分かり易く、「単純に商品を仕入れて、そのまま売る場合」を考えます。

1,000円で仕入れて、1,800円で売る場合、仕入れた商品がちゃんと売れれば800円の利益が出ますね!

原価とは、仕入にかかった経費です。ここでは単純に、仕入れた金額がイコール原価だと思って下さい

この時、残念なことに、仕入れた1,000円の商品が売れ残ってしまったとします。

これが在庫となり、棚卸で数えなければならないモノです。

もし、この在庫を棚卸資産として調べないでしまったとすると・・

売上はまだ立っていないので、ゼロ。それなのに、仕入れは1,000円が計上になっている状態です・・!つまり、この時点で1,000円のマイナスです。。

一方で、棚卸をした場合を考えますと、

→ 商品 / 仕入  1,000円  期末商品棚卸高 

という仕訳がたちます。

これは、一度「仕入」として経費に計上した内、まだ在庫となっている分を「商品」という資産の科目に振り替える仕訳になります。

この仕訳を入れることにより、在庫となっている商品分を、「仕入」から除くことができます。

すると、この決算時には、経費(仕入)の1,000円が計上されることなく、差し引きの利益はこの時点(商品が売れておらず、在庫がまだある)でゼロということになります。まだ売れていないので、利益も確定していない・・という状態ですね

棚卸の仕訳ってどうなるの?

棚卸を毎月行う場合もあります。毎月行うことによって、上の様な数字のズレなどをなくし、より精度の高い月次試算表を作ることができます。

が・・

実際、かない面倒くさいですね(;´・ω・)

ようやく数字が出そろったころには、棚卸の数も試算表の数字も、すでに過去のもの・・なんて悲しい場合もありますので、

「まずは決算から!」です(*’ω’*)

この場合、普段の仕入は

→ 仕入 / 買掛金(現金や普通預金、手形などの場合も)

となり、損益計算書上には「仕入」が計上されます。貸借対照表上では負債(買掛金など)が増えたり、現預金が減ったりします。

この後、決算を迎えます。

前期から引き続き商売をしている場合は、前期からの在庫も考えます。

前期からの在庫、売れたかもしれないし・・売れ残っているかもしれないし。。売れても売れなくても、一度「仕入」に計上します。

→ 仕入 / 商品   (期首商品棚卸高)

これで、前期からある商品について、仕入(原価)に計上されました。さらに、貸借対照表上の商品はゼロです。

それでは、今期に残ってしまった在庫を振り分けましょう。

→ 商品 / 仕入   (期末商品棚卸高)

この仕訳で、在庫分の金額を「仕入から控除」することができました。また、貸借対照表では、今期の在庫分が「商品」勘定に残っています。

棚卸の事をイロイロを調べていくと、「三分法」とか、「平均法」とかの専門用語が出てきますが、基本的な流れを理解するために、一番単純なパターンで解説しています。

ここで流れが理解できたら、「それじゃぁ、自分のところはどうなんだろう??」と進んで調べてみてくださいね(`・ω・´)

棚卸って、どんな効果があるの?税務署は見るの??

棚卸によって、利益が正しくでるよというお話を先にしましたが、イメージが涌きましたでしょうか?

在庫が多く計上されると、仕入の額が少なくなって・・利益が多く出ます。すると、税金が多く計算されます。

そう、在庫の量によって、税金が変わってくるのです

基本的に、税務署では「税金が正しく計算されているか(少なく納税していないか)」を見ると思いますので、モチロン棚卸についてもチェックされます。

税務調査自体は、他にもたくさんチェックする事がありますので、「必ず在庫を見られる!」という訳ではありません。ですが、チェックされる可能性が高い項目ですので、いつみられても良い様に、棚卸もしっかりとこなして決算に向かいましょう~(^_^)

*実際に棚卸で「ハテナ?」となった際は、最寄りの税務署や、お近くの会計事務所さんでご相談いただくことをおススメします!

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この記事を書いた人

合同会社インセクト所属、独立系のファイナンシャルプランナー(AFP)。
極力専門用語を交えず、普段の言葉での記事作成がモットー。
現在は法務関係強化(?)で行政書士の資格取得目指して勉強中(3年目)。
働きつつ資格取得を目指すみなさんの参考になればと学習の様子もたまに紹介。
職歴は会計事務所に10年(監査業務)、一般の中小企業で3年(総務経理)。
40代の1児の母。シルバニアの写真を撮るのが好き。

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